[2024年1月更新]
こんにちは!SOL留学です。
年の中盤に差し掛かり、オーストラリアではタックスリターンの季節が近づいていますね!ということで、今回はお金の話です。
みなさんオーストラリアで勤務されている方はすでにご存知かもしれませんが、オーストラリアではスーパーアニュエーションというものが存在するんです。給与明細に記載されていたりするので、これがどういうものなのか気になったことがある方は多いと思います。
今回はこのスーパーアニュエーションについて解説していこうと思います!
Superannuation (スーパーアニュエーション) とは?
Supperannuationとは、年金のことを指します。しかし、この年金にも2種類、PensionとSuperannuationがあります。
Pension (ペンション) は日本でいう国民年金のことで、Superannuationは厚生年金のことです。
Pensionの場合、元金が税金で賄われているため個人が保険料を負担する必要がないという点で日本の国民保険と異なりますが、Superannuationは日本の厚生年金とほとんど変わりません。
ということでこのSuperannuationですが、日本の厚生年金同様、雇用主が就業者の給料のうち数パーセントの割合をSuper Fundという民間企業の運用基金に支払う義務があります。この割合は、オーストラリアの法律によって決められており、Superannuation Guarantee(SG)として知られています。
このSGは現時点で毎会計年度割合が上がっており、2023年度は前年度の10%から0.5%上がった10.5%となっています。SGの割合は政府や労働組合との合意に基づいて決定されるものなので、定期的に確認する必要があります。(こちらより)
このSuper Fund はいくつもあって、雇用主が加入しているところを選択することもできますし、就業者自身が選択したFundに支払ってもらうことも可能です。Super Fundでは、この資金を利用し株や住居などの投資を行いこの資産を運用することができます。Super Fundの持ち主、つまり就業者自身がこの投資に関わることができ、資金の投資先を決めることも可能です。Super Fundごとに株や住居などへの投資方法が異なるので、興味がある方は各Super Fundをチェックしてから加入するのがいいかもしれません。
資金運用の際の注意点として、雇用主負担の運用益には税金が課せられます。複数の口座を保持することも可能ですが、口座維持費がかかるので、一本化しておくほうがよいかもしれません。こうすることで手続きも楽になります。
文字をずらずら読んでいてもなんだか難しく聞こえてくるかもしれませんが、Superannuationの手続きは実際かなりシンプルなものとなっていますので以下の図解をご覧ください。
たったのこれだけです!
Super Fundの開設はたったの30分ほどで簡単に出来ますので、ご自身で開設してみてください!また、Super Fundを開設するにはTFN(タックスファイルナンバー)が必要となりますので、こちらをお持ちでない方は事前にTFNを申請しましょう。
Superannuationはいつ受け取れるの?
Superannuationは、基本的に定年退職年齢の65歳まで受け取ることが出来ません。
しかし、例外として、以下の条件を満たしている場合はその時点の残高から手数料と税金を差し引いた額を引き出すことが出来ます。
- ビザの有効期限が切れている
- すでにオーストラリアを出国している
- サブクラス405 / 410以外の労働可能なTemporary Visaを保持して働いていた人
- ビザが有効切れ、キャンセルなどにより失効している
- オーストラリア / ニュージーランドの国籍もしくはオーストラリアの永住権を持っていない。
ここで気をつけなければいけないのが、Superannuationの返金を申請するには出国あるいはビザの有効期限が切れてから5年以内でなければいけません。オーストラリアを離れてから5年経ってしまうと資金の返金は不可能なので、できるだけ早く申請を済ませておきましょう。
申請の手続きは個人でも出来ますが、何かご不明点などがあればオーストラリア在中の税理士や公認会計士に相談してみてください。
残っていた年金は、申請後28日以内に以下のうちご希望の支払い方法で返金されます。
・オーストラリア銀行口座への送金
・国際小切手
・国際送金
Superannuationは毎月給料の10.5%(2023年時点)が溜まっていきますので、気づかぬうちにかなりの額が溜まっているかもしれません。すでにFundのアカウントを所有している方は是非チェックしてみてください。
低コストのSuper Fundの紹介
さまざまな低コストのSuper Fundがありますが、以下にいくつかの代表的なファンドを挙げさせていただきます。Fund毎に特徴があるので、投資などの目的でFundを開設される際には各Fundの下調べが必要です。
- AustralianSuper: AustralianSuperは、オーストラリア最大のFundの1つです。低い運用費用や手数料を提供し、幅広い投資オプションとサービスを提供しています。
- Hostplus: Hostplusは、ホスピタリティおよび観光業に従事する労働者を対象にしたFundですが、一般的な労働者にもオープンです。比較的低い手数料と運用費用でFundの提供をしています。
- Sunsuper: Sunsuperは、個人投資家や企業に対して低コストでのSuperannuationサービスを提供しているFundです。
- Vanguard: 低コストのインデックスファンドで知られるヴァンガード社が提供しているSuperannuationのプランです。運用費用が低く、インデックスファンドによる運用戦略を採用しています。
これらはいくつかの例ですが、他にも低コストのSuperannuationファンドが存在します。Superannuationの比較ウェブサイトや金融アドバイザーの助言を活用して、自分に最適なファンドを選ぶことが重要です。
まとめ
さて、Superannuationについて紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
冒頭でも記述しましたが、このSuperannuationは毎月給与明細に記載されているにも関わらずどういうものなのかしっかりと理解している方は多くないかと思います。
とはいえ、給料の10.5%を雇用主が払ってくれているのですからある程度のお金が溜まっていきます。帰国後でも申請できるので、オーストラリアを離れる前に申請の際に必要な項目をチェックして事前に準備をしておくことをお勧めします!
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