皆さん、こんにちは!
今回はオーストラリア留学で長年最も人気の高いコースの一つ、クッカリーコースについてお話しします。クッカリーコースは将来調理師になりたい方に向けたコースとなります。オーストラリアで調理師として働ける資格が得られる他、オーストラリアでの永住権を目指すことも可能です。その他、なぜクッカリーコースが人気なのか、お給料から永住権オプションまでその秘密を探ってみたいと思います!
1.まず初めに
オーストラリアの調理コース(Commercial Cookery / Kitchen Management コース)は、履修する学生が将来的にホスピタリティー業でのビジネスマネジャーもしくは一流のシェフとして働くために不可欠な知識とスキルを提供します。 こちらのコースでは主に調理スキルを学びますが、それ以外にもホスピタリティ業に関連する顧客対応を含むサービススキルの向上なども目指します。
卒業後の道としては、 Chef, Cook, Pastry Chef, Sous Chef, Head Chef, Chef de Partie, Restaurant manager, Bar manager, Café manager, Hospitality business ownerなど、さまざまな職種・ポジションで働くことが可能となります。
2.オーストラリアで調理コースを学ぶ理由
オーストラリアではレストラン、カフェ、バーなどのホスピタリティー業の水準が高く、それに伴う調理学校の高い専門性と多様性から調理コースを学ぶ留学生の数は依然として多くなっています。オーストラリアの国としての多文化性によりオーストラリアは料理の多様性でも有名です。その点からもオーストラリアはプロとしてのの料理と料理芸術を学ぶ国として世界でも 2 番目に好まれる国とされています。
また、ほとんどの学校(特にプライベートカレッジ)は年間に多くの入学日を設定しているため、自分の状況に最も適した時期にコース履修を開始することができます。また、こちらのコースでは非常に基本的な調理スキルや座学から学ぶことができるため、実践経歴が少ないまたは全くない方であっても一からこちらのコースを学習することができます。
オーストラリアでのコース履修はヨーロッパ諸国での留学・勉強とは異なり、オーストラリアの留学生は通常隔週で 48 時間まで働くことが許可されています。そのため勉強しながら働くことでより実践的な経験を積むことができ、生活費や学費を賄うためにも最適となります。。
3. オーストラリアの調理師とは実際どんな職業?
まずクッカリーコースを卒業した方の就職オプションは大きく分けて2つあります。ずばりCookとChefです。どちらも調理師なのですが、役割やその職業に就ける条件が違います。以下簡単に違いをまとめました。
Cook |
Chef |
|
仕事内容 | Chefの監督の元、調理や品質管理を行う | Cookの仕事内容プラス料理の考案、メニュープランの作成、スタッフの育成や選考 |
求められるスキル | レシピに基づいた調理スキル、
衛生管理能力 |
レシピやメニュープランの考案、
リーダーシップ |
条件 | Certificate III in Commercial Cooker / Kitchen Management以上を修了している | Certificate IV in Commercial Cookery/ Kitchen Management, Diploma of Hospitalityを修了している |
*求められるスキルや学位レベルなどは職場によって異なります
*調理師でオーストラリアの永住権取得を考えるなら上記二種類の職種での申請は可能となりますが、ビザの選択肢などは役職に応じて大きく異なります。
4. オーストラリアでの調理コースにはどのようなものがあるのか?
Certificate III in Commercial Cookery
調理師として必要な基礎知識と技術を身につけます。このコースでは調理の安全性と品質を維持するためのスキルを習得し、キッチンで効率的に作業する方法を指導します。このコースの期間は、学校やカリキュラムによって異なりますが、通常コース完了するまでに約 40 週間の履修が平均となっています。
Certificate III in Patisserie
パティシエシェフとして働くための初心者レベルのスキルを学びたい場合は、こちらのコースから履修となります。ケーキやデザート類を実際に作成する全工程を学べるコースとなっています。 Cert III in Commercial Cookery と同様に、このコースを完了するには 約40週間から1 年間の履修が必要となります。 名前はパティスリーですが序盤の基礎科目の中にはクッカリーコースと同様に一般調理スキルから学ぶ形になります。
Certificate IV in Commercial Cookery / Kitchen Management
このコースではシェフとして様々なジャンル(サラダ、ストック、前菜、スープ、肉、魚介類からパン、ペストリー、ケーキまで)における幅広い料理を準備・調理するためのコースとなります。調理の実践トレーニングに加えて、キッチンを管理するための監督スキルを学ぶ授業が提供されます。こちらは”食料と労働のコストを見積もるスキル”、”食料品を注文するスキル”、”調理作業を調整するスキル”などが含まれます。このコースを修了することによって、オーストラリアで料理人(シェフ)になる資格を得ることができます。
Certificate IV in Patisserie
Cert IV in Patisserie は、CertificateIIIの調理過程の内容に加えてレストラン、パティスリー、ケータリング会社、ホテル、パブ、カフェ、コーヒー ショップなど、パティスリー製品を準備および提供するさまざまな場所で働くための道筋を提供します。
Diploma of Hospitality Management
このコースはCertificate III または Certificate IV in Commercial Cookery を修了した学生、もしくはすでにホスピタリティー業界での経歴がありさらなるマネジメントスキルの向上を目指されている方に最適です。こちらのコースでは、予算編成、マーケティング、名簿作成、および人的管理で構成される管理知識とスキルのリスト作成などの内容をカバーしています。こちらのコースを修了すると、head chef, chef de cuisine, chef pâtissier, sous chef, restaurant manager, bar manager, kitchen manager, unit manager catering operationsなどの職で働けるようになる他、ホスピタリティに関連するその他の仕事 (クラブ マネージャー、モーテル マネージャー、フロント オフィス マネージャー)などでも就職が可能となります。
Advanced Diploma of Hospitality Management
このコースでは、Diplomaコースの履修内容の延長上としてホスピタリティ業務を調整するための幅広いスキルと組み合わせた専門的な管理知識の履修内容を提供します。こちらのコースを修了すると、ビジネスの経営戦略などを担当するシニア マネージャーになることができます。つまり、このコースを学ぶことで、飲食業においてはhead chef, executive chef, executive sous chef, operation manager, café owner or managerなどになることができます。
5. オーストラリアでの調理コースの費用は?
授業料やその他の教材費などは、各学校と履修するコースによって異なります。一般的にCertificate III とCertificate IV in Commercial Cookery / kitchen Managementなどのコースの費用は、年間約$8,000 -$10,000 となっています。
Diploma およびAdvance Diplomaコース単体の費用は、上記の費用と同様になります。ただしクッカリーコースなどと複数のコースを組み合わせたパッケージプログラムでの申し込みの場合(一般的なパッケージの 1 つは、Certificate III + IV + Diplomaなど)は重複している履修内容があるためトータルの履修期間が短くなり学費も割安となります。
例)
Certificate III 単体 $6,000
Certificate IV 単体$7,000
Diploma 単体 $10,000 合計: $23,000
Certificate III,IV + Diploma パッケージ:$17,000 など、
また、上記のパッケージ以外にも組み合わせ可能なパッケージは多くあり学校毎にプロモーション価格なども多数提供があるため、詳細に関しては是非SOL留学までお問い合わせ下さい!
6. オーストラリアでの調理コースへ入学するための条件は何か?
調理コースの入学条件として、Certificate III および Certificate IV の場合まず必要なのは最終学歴の証明として Year 10 (高校1年次相当)または同等のコースを修了している証明となりますDiplomaおよびAdvanced Diplomaについては、Year12(高校卒業)または同等の課程を修了している必要があります。
また留学生の場合、学歴証明のほかに英語力を証明する必要があります。 ほとんどの学校では、IELTS の総合スコアが 5.5 で、サブバンドが 5.0 以上であることが求められます(その他の英語技能試験でも可)。 必要な英語のスコアをお持ちでない場合は、学校が提供している語学コースか提携先の語学学校で指定のコースを履修することでPathwayとして英語力の証明が免除されます。
6. クッカリーコースが学べる学校参考
- SOL留学おすすめの学校!
学校はたくさんある分、学校選びに悩まれる方も多いと思います。お値段やコース内容、施設などの他、クッカリーのコースでは実習かあるかどうか、キッチンの設備、また永住権を視野に入れている方はコース期間などを選考基準に入れる必要があります。今回は日本人留学生にも大人気!そして豊富な施設を構えるGreenwich Collegeをご紹介します。
学校 | Greenwich College |
コース名 | -Certificate IV in Kitchen Management
-Diploma of Hospitality Management |
キャンパス | ブリスベン、メルボルン、シドニー、パース、ゴールドコースト |
期間 | 110 Weeks |
授業料 | $18900 (Sydney, Brisbane, Gold Coast) $21500 (Melbourne, Perth) 2024年お申込み |
入学基準 | IELTS 5.0 |
入学時期 | 2025年 13 Jan, 10 Mar, 05 May, 30 Jun, 25 Aug, 20 Oct |
7. 調理師で永住権が目指せる?
クッカリーコースはオーストラリアの永住権を目指せるコースなのでしょうか。答えはYESです。クッカリーコースは他の専門職とは異なり大学ではなく、専門学校の学位で永住権が目指せるコースの1つになります。ただ、永住権取得にはコース卒業後も様々な条件をクリアしていく必要があります。永住権の種類もたくさんあり、各ビザによって条件も変わってきます。以下、クッカリーから永住権を目指す方の可能な永住権オプションです。
・189 ビザ(技術独立ビザ)
・190ビザ(州スポンサー技術ビザ)
・491ビザ(地方技術ビザ)
・482ビザ(雇用主スポンサービザ)
8. 調理師でオーストラリア永住権へのプロセス
STEP 1 : コース選び
シェフとして永住権を目指される方コース選びからプランをしっかりと考える必要があります。シェフを目指される方は以下のコースオプションがあります。どれもTAFEや私立の専門学校で提供されています。
-Certificate III in Commercial Cookery
-Certificate IV in Commercial Cooker / Kitchen Management
-Diploma of Hospitality Management
-Advanced Diploma of Hospitality Management
コースの種類や期間は学校によって様々ですが、学校ごとにパッケージ内容や料金も異なりますので是非お問い合わせ下さい。
STEP 2 : コース履修中にProvisional skill assessment に合格する
Skill assessment とは簡単に言うと、特定の機関がシェフになるのに相応しいかどうかを見極めるものです。職業によって機関も違えば、審査内容・申請条件も異なります。シェフの場合Trade Recognition Australia(TRA)という機関がSkill assessment を行い、まず最初のSkill assessment がProvisional skill assessmentになります。360時間時間の実習か実際のレストランでの職業経験とCertificate IVの関連学位があれば原則このProvisional skill assessment に合格できます。
*2023年現在Placementの証明は必要ありません。
STEP 3 : 卒業ビザ(Temporary Graduate Visa – subclass 485)の取得
卒業ビザの取得には92週間以上でプログラムされた特定のコースを修了していること、Provisional skill assessment にパスしていること、さらにIELTS6.0(各スコア5.0)以上を取得しないといけません。卒業間近になってIELTSの勉強を始めてスコアが足りないなどのないようにコースの前に英語力をつけておくことをお勧めします。クッカリーコースを卒業して取得できる卒業ビザの種類はGraduate Work Streamといい、このビザを取得すると、卒業後1.5年オーストラリアに滞在することが可能です。
※年齢制限などの細かな条件もありますので、気になる方は是非お問い合わせ下さい
STEP 4 : Full skill assessment にパスする
上記の永住権オプションの項目で挙げた482ビザ以外のスキルビザの申請をお考えの場合は特定のFul skill assessment にパスする必要があります。
Full Skill assessmentの内容
1 Job Ready Employment (JRE) シェフとして週37.5時間のフルタイムで1725時間働いたこと+今後1年間の雇用が約束されていることを証明
2 Job Ready Workplace Assessment (JRWA) モニタリング(実際にTRAが働いている現場に来て、働いているところをチェックしたりインタビューをしたりします)
3 Job Ready Final Assessment (JRFA) 今までのSkill assessmentの結果をまとめて提出
STEP 5 : 永住権の取得
上記内容を完了してようやく永住ビザの準備となります。シェフで永住権を取るには様々なビザのオプションがあり、ビザの種類、申請場所によって求められる条件も異なってきます。そのためこちらの内容に合わせて学校やコース選びをする必要も出てくるかもしれません。
まとめ
以上、長年オーストラリアで大人気の永住権コースのお給料から永住権オプションまでの秘密でした!!
SOL留学では、今回ご紹介したクッカリーコース以外にも様々な学校、コースについても発信しております。また移民・永住に関してのお問い合わせも受け入れております。お気軽にお問い合わせください!