皆さん、こんにちは! SOL留学カウンセラーのカスミです! 

 

本日は、前回の記事『Pathwayとは? IELTS PathwayとEAPコースの違い』の第二弾として、大学へのPathwayについて紹介したいと思います。

「Pathway」って何?そんな方は是非上記の記事を読んでみてください!

 

さて、Pathwayについてしっかり理解を深めたところで…。

日本の高校卒業後にオーストラリアの大学に入りたい方に向けて、Pathwayを使った大学への入学方法を紹介しちゃいます!!

1.ファウンデーションとは?

日本とオーストラリアの教育制度は少し違っており、大学進学前にそのギャップを埋めるためのコースです。大学進学準備コースというと分かりやすいかもしれません。

約1年間英語、そのコースに必要な基礎科目(数学など)、大学の課題の書き方などを勉強します。学士を持っていない場合、大学によって必ずファウンデーションコースが必要であったり、いらなかったりします。

ファウンデーションコースの入学条件はズバリIELTSなどの英語証明と高校の成績です。大学選びにはファウンデーションコースのことも考慮に入れておいたほうがいいでしょう

2. EAP/IELTSコースとファウンデーションコース、何が違うの?

前回のブログでpathwayコースとしてご紹介した ”EAP(English for Academic purposes)コース” と ”IELTS コース” は大学だけでなく、TAFEや専門学校へのpathwayですが、ファウンデーションコースは大学進学向けのみのpathwayコースです。

またEAPやIELTSコースは英語の成績だけ足りない人に向けた英語のみを勉強するコースですが、ファウンデーションコースはどちらかというと数学などの基礎科目、またはマーケティングやアカウンティングなどがメインです。

また大学進学する場合はEAP、IELTSコース、ファウンデーションコース全て進学予定の大学の付属のカレッジで受けなければならない場合がほとんどです。

 

  EAP/IELTSコース  ファウンデーションコース 
目的 専門学校、TAFE、大学進学のための英語力を補う。IELTSなどの公式の英語テストを受けずに英語要件をクリアしたい人 大学進学のために基礎科目の知識を補う
内容 英語での論文、エッセイライティング、プレゼン

・基礎科目

・専門科目

・英語

入学条件 英語

英語

高校での成績

(※大学によって必要ない場合もあります)

 

また高校の時に基礎科目も勉強しておらず、さらに英語の成績も足りない人はEAPやIELTSコースをを取ってからファウンデーションコースに進み、その後大学進学という道もあります。オーストラリアの大学は本当にフレキシブルでより多くの学生に道が開かれているのです! 以下パスウェイコースのパターンです。

 

・高校の成績、英語ともに良く、ファウンデーションコースがない大学に進学する場合

日本の高校卒業後、直接大学入学

 

・高校の成績は足りないが、英語力はある場合

ファウンデーションコース または ※Diplomaコース→大学進学

 

・高校の成績、英語力と共に足りない場合

EAPやIELTSコース → ファウンデーションコース または、 Diplomaコース→大学進学

 

※Diplomaコースは後で説明致します。

3. ファウンデーションコースで何を勉強するの?

ファウンデーションコースでは大学や選ぶコースによって大きく分けて3つ勉強します。英語、基礎科目、専門科目です。

 

・英語

ファウンデーションコースで学ぶ英語は専門用語だったり、EAPのような海外大学で絶対に必要な論文のスタイル、エッセイの書き方、プレゼンの仕方などを勉強します。

 

・基礎科目

こちらは基本的に数学です。文系コースも総合成績が足りない場合は数学を勉強します。理数系のコースはだいたい数学の単位を高校の時に取得していることが条件に挙げられる場合が多いです。数学も数IIIまで取っているかどうかなどでも変わってきます。高校の総合成績は高くても、もしそれらを取得していなければファウンデーションコースを取らなければならないこともあります。ご自分の成績が条件を満たしているか分からない場合はSOL留学でも査定いたします。

 

・選択専門科目

希望のコースによって変わってくるのですが、そのコースの基礎知識を勉強します。アカウンティングやITなどより専門的な科目を勉強します。特に理数系のコースは数学以外にも、科学、物理の単位取得を入学時に求められるのでコースの入学条件が満たせるよう科目を選びます。

4. 入学条件

高校の成績が4(5段階)、IELTS6.5相当の英語力があればだいたいの大学(医学系を除く)に直接入学出来ますが、そうでない場合はファウンデーションコースを視野に入れておいたほうがいいでしょう。

ファウンデーションコースの入学条件は大学によって様々です。基本は英語&高校の成績と考えておいて構いませんが、大学によっては高校の成績なしで入学できる場合もあります。

 

例えば、UQ、Griffith、QUTなどは高校の成績が基準に満たなければそもそもファウンデーションコースに入ることすら出来ません。

 

一方、Bond大学はGPAが必要なかったり、USCはそもそもファウンデーションコースがありません。ご自分の成績と英語力を入学条件と照らし合わせて是非ベストな大学を選んでください。こちら(右・下図)クイーンズランド州の主要大学を例に挙げて入学条件の厳しい順に提示しています。

UQ(クイーンズランド大学)

QUT(クイーンズランド工科大学)/  Griffith University(グリフィス大学)

Bond (ボンド大学)  /  SCU(サザンクロス大学)

USC(サンシャインコースト大学)/  James Cook(ジェームズクック大学)

大体のコースがファウンデーションコースからスタート

UQなどは、高校の成績が基準を満たしていない場合や、希望のコースによっては日本で大学の学位を持っていても、特定の科目を履修していない場合はファウンデーションコースを取らなければならない場合があるので注意が必要です。

例:UQ(クイーンズランド大学)

 

●UQファウンデーションコース

 英語条件 IELTS(Academic)5.0/TOEFL iBT 56
高校の成績 3.0以上(5段階評価)
期間 1年(成績によって7か月まで短縮可)
学費 $33,900
成績次第でDiplomaコースからスタート可能

UQにはないですが、QUTとGriffith にはDiplomaコースというものが存在します。後で詳しく説明しますが、Diplomaコースを取ると通常3年の学士コースが約半年から1年免除されます。つまり期間と学費が圧倒的に抑えられるのです。成績によってはファウンデーションコースではなくDiplomaコースからスタート出来ます。

例:QUT(クイーンズランド工科大学)/Griffith(グリフィス大学

●QUT ファウンデーションコース

 英語条件 IELTS5.5(各スコア5.0)/TOEFLiBT56(W15, R10, L10, S14
高校の成績 3.0以上(5段階評価)
期間 8ヶ月~1年
学費 $20,100
(2021年現在)

 

 

●QUT Diplomaコース

 英語条件 IELTS5.5(各スコア5.0)/TOEFLiBT56(W15, R10, L10, S14
高校の成績 3.25以上(5段階評価)
期間 8ヶ月
学費 約$20,000~30,000(コース別)
(2021年現在)

※Diplomaコースの条件や値段はコースによります。またDiplomaコースがない学部もあります。

 

●Griffithファウンデーションコース

 英語条件 IELTS5.5(各スコア5.0)
高校の成績 高2修了時2.8(5段階評価)
期間 8ヶ月
学費 $ 22,700
(2021年現在)

 

●Griffith Diplomaコース

 英語条件 IELTS5.5(各スコア5.0)
高校の成績 高2修了時2.8(5段階評価)
期間 8ヶ月~1年
学費 $ 28,000~35,000(コースによる)
(2021年現在)
高校の成績は必要なし

UQ、QUT、Griffithは高校の成績が満たなければ入学不可ですが、高校の成績がなくても入れるファウンデーションコースがあります。ただしDiplomaコースは高校の成績が必要です。

例:Bond(ボンド大学)/SCU(サザンクロス大学)

●Bond大学ファウンデーションコース

 英語条件 IELTS5.5(各スコア5.0)/TOEFL iBT50
高校の成績 なし(高卒以上)
期間 8ヶ月
学費 $ 29,400
(2021年現在)

 

 

●Bond大学Diplomaコース

 英語条件 IELTS6.0(各スコア5.5)/TOEFL iBT6
高校の成績 2.9(5段階評価)
期間 8ヶ月
学費 $ 31,360
(2021年現在)

●SCUファウンデーションコース

 英語条件 IELTS5.5(各スコア5.0)
高校の成績 なし(高2修了以上)
期間 4ヶ月
学費 $ 12,840
(2021年現在)

 

●SCU Diplomaコース

 英語条件 IELTS5.5(各スコア5.0)
高校の成績 3(5段階評価)
期間 1年
学費 $ 2,500~2,600
(2021年現在)
そもそもファウンデーションコースがない

ファウンデーションコースがなく直接入学、あるいは高校の成績に関わらずDiplomaコースからスタートできる大学もあります。

例えば、James Cook大学はIELTS5.5(各スコア5.0)があればDiplomaコースからスタート出来ます。USCに関してはIELTS6.5(各スコア6.0)があれば、ほとんどの学部が高校の成績に関係なく直接大学入学が可能です。英語の成績が足りない場合は大学付属のカレッジでEAPかIELTSコースを学べばいいわけですから、英語も高校の成績もカバー出来ます!

5.Diplomaコースとファウンデーションコースは何が違うの?

先ほどから何度も話題に挙げているDiplomaコースというワードですが、よくファウンデーションコースと比較されるので最後に違いを解説していきたいと思います。

 

・学士期間の短縮

2つのコースの大きな違いは、ここです。Diplomaコースはコースを修了すると次のステップである大学の学士過程が約半年から1年免除される場合がほとんどです。学費も直接入学よりDiplomaの方が安く、入学条件も低いので学士3年よりもDiploma1年+学士2年というプランの方が圧倒的に人気です。一方、ファウンデーションコースはいくらコースを取ったところで学士の期間が短縮されることはありません。

 

・入学条件

Diplomaコースは学士過程を短縮出来る代わりにファウンデーションコースよりも入学条件が厳しい場合が多いです。上記の表のBond大学を例に挙げてみると、ファウンデーションコースの条件が「IELTS5.5/成績なし」なのに対し、Diplomaコースは「IELTS6.0/成績2.9」です。

 

・Diplomaコースがある大学とない大学がある

UQのように元々Diplomaコースがない大学もあります。またDiplomaがある大学でもコースによってない場合もあるので注意が必要です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。高校を卒業した方にとって、すぐにオーストラリアの大学に進学するのはハードルが高いように思えるかもしれませんが、色々な選択肢があるので決して不可能ではありません。

SOL留学ではご自分に合った最適のプランを一緒に考えていくお手伝いをしたいと思いますので、ご相談などお気軽にお問い合わせください。

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