iaeブリスベンで生活情報の相談担当をしているGonです。 以前、日本領事館主催の安全講習会が行われた際に、クイーンズランド警察に勤務しているナオさんにお話を聞きました。日豪プレスなどにも寄稿なさっている方で、普段はゴールドコースト署で防犯課・異文化担当で働いているそうです。 今回は、その時に伺った緊急連絡の仕方、オーストラリアのルール、防犯についての話をまとめました。いざという時のためにぜひ、保存しておいてください! まず念頭に入れておきたいのは、もしもの時の対処法。 オーストラリアで通報するときは、以下のような方法があります。 000(トリプルゼロ): 生死にかかわることや緊急の要件、まさに今起こっている犯罪を通報するときに使います。電話のオペレーター出ることもあれば、機械音声で応答される場合もありますが、聞かれることは「警察、消防、それとも救急ですか?」ということ。まずは落ち着いてそれを伝えましょう。 そのあとに聞かれる可能性があるのは「今あなたがいる場所、現場はどこか」ということです。「通りの名前、町の名前、州の名前」など、とにかくわかる情報を伝えるようにしましょう。知っていれば現場の番地や、通りの最寄りの交差している通りの名前なども伝えられるといいですが、わからない場合は近くに何か目印になるものを伝えてもいいでしょう。 そして、オペレーターに切れといわれるまで電話を切らないようにすることが大切です。 “Hang up“(ハングアップ)が「電話を切る」という意味です。 112(圏外にいるとき): 携帯電話が「圏外」の場合に使うことのできる緊急通報番号です。000と同じところに繋がります。 131-444(Police Link): 生死にかかわらないこと要件や、緊急性の低い窃盗や紛失などを通報する際の番号です。スマホアプリもあるので、事前にダウンロードしておくと安心です。(クイーンズランド警察推奨) ・オーストラリアで認められていない行為について 海外にいると日本の常識は通用しません。だからこそ「何がダメ」なことなのか見失いがちです。クイーンズランド警察が認められていない行為をまとえてくれました。 性別で人を差別してはいけないということ。これは日本も一緒ですが、同性愛者の方が多い海外では特にしてはいけませんね。 海外の人のボディータッチが多いなど、異文化には驚きも多いですよね。しかし、それでも嫌なことは嫌と伝えることが大切です。我慢をする必要はありませんし、動画などで証拠を残せば警察に通報することができます。 日本も禁止されていますが、オーストラリアでは身近に出回っているのが実状です。しかし、認められていない行為に該当するのでもし自分の元に回ってきたとしても絶対に手を出さないようにしましょう。百害あって一利なしです。ちなみに、お医者さんから正規に処方された薬などを人に譲る行為もドラッグの取引と同じく違法です。 子供の扱いには厳しいオーストラリア。子供に携わる仕事もブルーカードなどの資格が必要になります。 オーストラリアでは、未成年は18才まで。バーやクラブなどお酒の提供される場所に入るためにも写真付きのIDが必要です。日本人でもオーストラリアにいて18才以上なら出来ますが、飲みすぎは携帯電話や財布、パスポート紛失の最大の原因ともいわれています。程々にするように気を付けましょう。 オーストラリアでは騒音に関する迷惑行為は24時間いつでも通報することができます。お家などでパティーする時など夜遅くまで音楽を流したり、大声で騒いでしまうと通報され、警察が来て注意されます。その時に横暴な態度をとったり、注意を聞かずに繰り返していると、罰金が科せられたりもします。注意されたら、やめるようにしましょう。 オーストラリアでは護身用を目的としたナイフなどの所持は禁止されています。釣りやバーベキューでナイフが必要な時は、釣り道具の中に入っている、ほかの調理用具と一緒に入っていることで持ち歩くことはできます。 オーストラリアでは各州でお酒について違う法律があります。すでに泥酔している人はお酒を購入できなかったり、レストランやクラブで入店を断られることがあります。クイーンズランドでは、公共の場所での飲酒も禁止されています。道端でお酒の瓶などを持っていることも注意の対象になるので、お店で購入して家に向かっている時でも袋やかばんなどに入れるようにしましょう。警察に見つかった場合は、200ドル~300ドルの罰金を科せられます。 オーストラリアでは、自転車は軽車両扱いで、専用道路を走らなければならなかったり、歩行者でも信号無視などで罰金が科せられます(市内や繁華街など限定あり)。自転車はヘルメット(あご紐付きが必須)の着用と自転車の前と後ろにライト着用の義務があり、それを守れていないと罰金。歩行者の信号無視では最低でも48ドルほど罰金を払わされます。オーストラリア人を見逃しても、アジア人や留学生を厳しく取り締まる警察もいるので気を付けましょう。せっかくの海外生活、安全が一番です。 ・犯罪や事件の予防 海外で生活するということは、日本とは全く違います。落とした財布や携帯が交番に届くのは、万が一の確立といってもいいのです。起こってしまう前に、気を付けておくことで、予防できることをまとめます。 出かける時 安全に帰れる道の確保。 不要な夜歩きは控える。 暗い道や大きな公園などは、危険が一番多いところです。強盗、傷害事件も発生します。 オーストラリアでは一部の免許を持つ人はビール少し飲んでも運転できますが、日本人ならやめましょう。「飲んだら乗るな、乗るなら飲むな」です。 両耳をふさぐと、後ろから近づく人や周りの危険に気づきにくくなります。音を楽しむのは家に帰ってにしましょう。 ながら歩きは、万国共通に危ないです。自転車に乗りながらの携帯操作は罰金対象にもなります。 バーやクラブ 「ドリンクスパイス」といって、飲み物に無味無臭の薬などを入れられて、昏睡させられてしまって被害にあうケースが実際にあります。 ビーチで 命を守るために必ず守らなければならないルールです。旗の位置は離岸流を避けて配置していることもあり、旗の間が安全地帯なのです。 大丈夫だろう、という気持ちで被害にあう方がたくさんいます。海外にいることを忘れずに。 両手で手を振るとただのあいさつ、緊急を伝えたい場合は「片手で」合図を送ります。 公共交通機関(バスや電車)などでもしも危険を察知したら Noと伝えること、Leave me alone(リーブミーアローン)など様々な伝え方があります。 一番いいのは不用意に近づかないこと。 どうせ助けを求めるなら、筋肉もりもりの強そうな人に求めましょう。 夜などは、バスや電車内にセキュリティーがいることもあります。「変な人がいる」などと警備員の人に言えば助けてくれます。 乗り込んだ時に確認しておくとよいでしょう。 強盗にあったら ・困ったときは 周りに相談するのもいいですが、Facebookのグループ「Working Holidays & Victims Support」をいいねしておくと、今回話をしていただいたナオさんに連絡することができます。 冒頭で触れたPolice Link(ポリスリンク)などを通して相談するのもありでしょう。
通報の仕方